こんにちは、ミュージカルをこよなく愛するうたこです。
渋谷ヒカリエの上にある東急シアターオーブをご存知ですか? 渋谷というとそれなりにごちゃごちゃしているイメージがありますが、ちょっと違った空気を持つ綺麗で整った渋谷ヒカリエの11階、渋谷を見渡せる場所に、東急シアターオーブはあります。
3階まである客席、個室の数も申し分ないお手洗い、そう、ここはかなり本格的に作られた劇場なのです。
ブロードウェーのミュージカルをそのまま持ってきて上演しており、ブロードウェーに行く手間やお金を省けるすごいところです!!!!
ということで、2015年に上演されていたジャージー・ボーイズの観劇記録です。
ジャージー・ボーイズとは
THE FOUR SEASONS(ザ・フォー・シーズンズ)というグループの栄光と挫折、再起の物語。ニュージャージーの貧しい地区に生まれたフランキーは、同じ労働者階級で兄貴分のトミーとニックに誘われてバンド活動を開始。彼には、唯一無二の美しいファルセットで歌う天賦の才があった。下積みが続く中、彼の歌声に魅了されたシンガーソングライターのボブ・ゴーディオが加入し、4人はやがて“ザ・フォー・シーズンズ”としてスター街道を駆け上る。世界を席巻し、栄光の座についた矢先に直面するのは、トミーの借金、メンバー間の確執、愛しい家族とのすれ違い、そして挫折と崩壊。それでも歌い続けるフランキーが、その先に見るものとは─。
小道具へのこだわり
1950年代~1970年代が舞台となっているのですが、登場人物の服、カバンなどの小物、タバコまで当時のものを再現しているとのこと! ビンテージのシャツなどは手作りしているそうです。
衣装がおしゃれで、フォー・シーズンズの4人も出てくるたびに服が違います。遠目で見ている私には、誰が誰なのか分からなくなることもしばしば……。
33の名曲と共に進むストーリー
実際の曲が間に入ってくるのですが、通常のミュージカルよりも導入がライブっぽい感じになっているので突然歌い出すのに違和感があるというミュージカルビギナーな人にも自然に楽しんでもらえそう。いや、私はもちろん突然歌い出すのが好きなんですよ。
英語だけど……
舞台の両端に日本語字幕が出ているので、それをチラチラ見ながら内容を理解します。英語、ちょっと勉強しているつもりだったけどやっぱり全く分からなかったや……わかったのは、そう、「ファッ☓ン!!!!」とかいう罵り言葉だけでしたね。
感想!!!
うたこによるうたこの自由な感想
移り変わる語り手
実際の出来事と共に舞台が進んでいくのですが、場面場面で語り手が異なります。その人の視点でグループを見ることで、まるで自分もその場にいたかのような不思議な一体感があります。
4人が初めて4人で歌った時の高揚感が自分にもわかるのです。
4人の中に入っていたかと思いきや、今度は曲を披露してヒットした瞬間の観客の拍手喝采の中にいたりして、4人の中と観客を行ったり来たりしながら我々は物語に飲まれていきます。
印象に残ったシーン
印象に残ったシーンは2つ。1幕終わりの、舞台の光を浴びているフォーシーズンズを舞台の後ろから見ているシーン。まるで自分が光を浴びているかのような気持ちになります。でも、先の物語を知っている我々には切なさもあります。
「あぁ、これが最後の眩しい光、なのか……?」
と、思いながら休憩……。
もう1つが、2幕のニック脱退のシーン。フランキーたちは最後まで「なぜ辞めたのか分からない」と言っていますが、見ていた我々には分かります。「あ、もういいや」となってしまった瞬間が腹にストンと落ちてくる。こういったことはどんな組織でもあるあるなんだとは思うのですが、切ないですね……。
組織が壊れていく時
最初は、全員が「栄光を目指して!!!」もみくちゃになりながらも突き進んできたのですが、ある程度進んできたところでそれぞれが求めているものがバラバラになってしまったんですね。一度バラけたものは元には戻せない……。
これ、これまで人間として生きてきた人なら絶対にわかると思います。致し方ない、それは分かっているんだけど、それでも……それでもー! とやるせない気持ちになること請け合いです。
東急シアターオーブをもっと活用したい
ここに来ればブロードウェーに行かなくてもいいことが分かりました。他のミュージカルも観てみたい!!!!
気になったら是非観に行ってみてください。