Try Something New

この世界の秘密を見つけ出すために、どんなことでもやってみて、いろんなことを考えます。

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『Wicked』愛が溢れたのでエルファバとグリンダの編みぐるみを作った

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ミュージカル『Wicked(ウィキッド)』は、アメリカのブロードウェーやロンドン、ブラジル、そしてかつては日本でも上演されていたミュージカルです。オズの魔法使いの"前"、オズの魔法使いに出てくる良い魔女グリンダと、緑の肌でわし鼻の、西の悪い魔女が…実は、友達同士だったという設定で、二人はなぜ善と悪に別れてしまったのか、物事は見る角度によって姿を変えてしまうことを描いたものです。

私はこの作品が大好きなのですが、あまりにも好きなので悪い魔女エルファバと、良い魔女グリンダの編みぐるみを作ってみました。

編みぐるみとは

毛糸とかぎ針を使って編むぬいぐるみのことです。世の中には様々な手芸工作がありますが、私が唯一できるのがこれです。刺繍もフェルトも針が怖くてできません。かぎ針は、指には刺さらないので安心です。

編み方の調べ方

最近はYOUTUBEで親切な作り方講座が無料で見れます。私はこんな便利なもののない小学生時代に、足を骨折して動けなくて暇だったので一人延々編んでいたところ、オリジナルの編みぐるみまで作れるようになりました。これからやってみたいという方は是非YOUTUBEで講座を見てみることをおすすめします。

Wickedのエルファバとグリンダの編みぐるみ設計図

完全オリジナルの編みぐるみをつくろうと思ったら、まずはどんな形状にして、そのためにどんな色・種類の毛糸が必要なのかを考えなければいけません。まずは、

  1. 設計図を書く
  2. 材料を買いに行く
  3. 作る

簡単スリーステップですね!! 

世の中には、「才能」と呼ばれるものがありますが、「才能」とは物事を理解し組み立て実行できるものに対してあるのだと思います。誰にでも、一つくらいはそういうものがありますよね? 何故か、簡単に意味が分かるっていうやつが。ある人はレゴブロックをラフ絵から立体に作り上げたりするし、ある人はボールを与えればドリブルで敵を全抜きするし、そういう「何故か分かる」ものを大切に、そこを伸ばすようにして生きていきたいものですね。

モンハンでは戦い方もアイテムの使うタイミングも分からない私ですが、編みぐるみなら作れる! ということでまずは設計図から書いていきましょう。

設計図の書き方

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Wickedのダンスホールのシーンを再現するような編みぐるみにしたいなと思ったので、ネットで画像を探し、見比べながら設計図を書きます。

全体・必要なパーツ・特徴・色・なんとなくのサイズ感などが分かれば大丈夫だと思います。何かに「似せる」時に大切なのは、特徴を抽出してそこを強調すること!! 目につく、目立つところは忘れずにメモしましょう。

キャラクターを再現する時には、そのキャラクターの性格上こうなっているというものは決して見落とさないように。

材料を買いに行く

材料を買いに行きます。

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行ってきました! 編みぐるみは材料も簡単なのがいいですね。

  • 各色毛糸
  • 綿
  • かぎ針
  • とじ針
  • 目のパーツ

お店で「目のパーツありますか?」って尋ねると必ずびっくりされるんですが、ぬいぐるみです。ぬいぐるみ。

とじ針は、実は今まで買ったことがなかったんですが、これがあると最後のパーツをあわせる作業がめちゃくちゃ楽になりますので、ケチらずに買っておきましょう。

ちなみに綿は1袋で全然足りました。買いすぎました。

作る

では、いよいよ作成開始です!!! 

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こういう感じで編み始めて

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こま編みを駆使して大きくしていきます。人形の頭は36目になるまで編みました。その後、YOUTUBEでめちゃくちゃ今の状況にぴったりな作り方解説動画を発見。頭から先のパーツに関してはこちらを参考に作成します。

youtu.be

エルファバ誕生

上記の編み始めから時が経ち、腰も痛くなってきた頃、ようやく形ができました! 

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爬虫類のような人型が完成!!! ここから先の作業がどう考えても楽しいぞ! ここから、設計図に書いたようなエルファバに近づけていきます。

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頭と同じ要領で髪の毛の部分を編みます。ヅラですね。エルファバは髪の毛が多くて、もっさりとしたイメージがあるのでヅラ部分も多めに編みました。

この時、耳も作ります。耳の後ろは少しあけておいて、後から髪を足します。

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まずは、ヅラの網目に鎖編みを追加して前髪を作りました。エルファバはとにかく、この時点ではダサさが目立つ女の子なので、前髪は長くだらんと垂らしてあります。

その他、後ろ髪に関してはヅラの網目に毛糸を通し、だらんと垂らしていきます。ここは特に鎖編みにしません。その方がエルファバっぽいからです。

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はい! あっという間にスカートまで編み上がりました。

ダンスホールのシーンを思い出して欲しいのですが、エルファバのスカートは何故か左側(エルファバからすると右側)が長いんですよね。普通の編み方でスカートを作った後、左側だけ一段網目を追加しました。

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髪の毛は、だらんとしているものを後ろで三つ編みにしてあります。

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ブーツができました。YOUTUBEの作り方講座では普通の靴でしたが、エルファバはロングスカートにブーツというとんでもないファッションセンスをしているので、しっかり忠実に再現しました。履かせるのがめちゃくちゃ大変でした。

グリンダ誕生

さて、エルファバができたので次はグリンダを作りましょう。グリンダは全体的に洗練された、キラキラしたイメージ。肌の色は綺麗な白色にしました。

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グリンダの誕生を見守るエルファバ

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人の形に近づいてきて嬉しいエルファバ

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ここから先は私が魔法でなんとかしようか? というエルファバ。いや、私が作るからもうちょっと待っててね。

ちなみに、グリンダの足はエルファバの足よりも一段多く編んであります。これにより、足の長さと細さとスタイルの良さが表現されるのです。エルフィ、ごめんね。

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耳がつきました。耳の位置によっても表情って大きく変わりますよね。エルファバは真ん中位置の後ろ目につけました。なんとなく、ちょっと偏屈で頭が良い雰囲気が出るかなぁと思ったからです。

対してグリンダの耳は、真ん中より上の前よりにつけてあります。明るくてハツラツとした雰囲気が出ればいいなぁと思いました。

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グリンダにもヅラを付けます。エルファバよりもヅラのサイズは一段小さいです。グリンダはこの後髪の毛をつけていくので、一旦はこれだけで大丈夫でしょう。ヅラの位置を整えて、とじ針で固定していきます。

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髪の毛は、必要な箇所に鎖編みでつけていきます。

「Gold hair and gentle carl~♪」と歌われているように、グリンダの髪は完璧にセットされています。エルファバの生えっぱなしの髪の毛とは大違いなのです。なので・・・

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後ろの髪の毛も、全部鎖編みしました。ヅラの縁から編み始めて、肩につくくらいの長さになったら折り返し、その次の目かその次の次の目に入れ込んでいきます。目の位置を少しずらすことで、カールしている感じを出します。

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はい! 顔を作って、ドレスも作りました。

この遠目の写真ではわかりづらいですが、ドレスの糸は、ピンクの毛糸と一緒にラメの細い糸が2本取りになっています。グリンダが「今日は勝負の日だから!」と言って着ていたドレスですから、ちゃんとキラキラさせねばなりません。

スカートのふりふり部分に関しては、最下段は長編みを減らし目にしてきゅっとすぼめて、下から二段目は長編みを増やし目にしてふわっと広がる感じを出しています。

でも、まだこれで完成ではないんですよ・・・小物を作りましょう。

小物作り

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これ、なんでしょう? 

正解は、グリンダの靴です。エルファバの茶色いブーツとは違い、ピンクでラメが入っており、ヒールもあります。ですが、フィエロとダンスしやすいようにちゃんとストラップも付いているんですね。はい、再現しました。

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履きました。靴はどうしても大きめになるのですが、そのバランスが逆に可愛いですね。

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次に、帽子です! これもネットにある作り方を参考に作っていたのですが、エルファバがかぶっているような尖った感じのものがなかったので、自分で適当に作りました。

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お分かりいただけるでしょうか。エルファバがダンスホールのシーンでかぶっている帽子、これも左側はつばが広く垂れ下がっており、対して右側はまくれ上がるようになっているのです。これは、長編みで再現することができます。だらんとする方は長編みの増やし目をして、まくれ上がる方は長編みで減らし目をします。一度に2つの目を減らす長編みを取り入れれば、このようにぺろんとまくれ上る感じを表現できます。

・・・とか偉そうなこと言ってますけど、作りながらやっただけですすみません。

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裏側にはヘアピンを仕込み、取り外しができるようにしました。

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物語でも重要な、このピンクのお花のコサージュ。こちらもピンがついているので取り外しができます。

完成! 

そうして出来上がったエルファバとグリンダが、こちらです! 

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グリンダの方はしっかり自立することもできます。靴が大きいおかげですね。グリンダのピアスは、私のをつけました。もう、これ君にあげる。

参考にしたのはこれだったのですが、どうでしょう。結構似たんじゃないかな? と思います。

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あのシーンを再現してみよう

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エルファバ「グリンダあのね、ネッサとあなたのこと話してたんだけど…」

グリンダ「私もあなたのこと話してたの! 今夜のパーティにどう? 黒は流行りよ!」

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ダサい、魔女のような黒い帽子をかぶってきたエルファバを嘲笑するみんな

エルファバ「(無言で踊る)」

グリンダ「どうしよう、私のせいだわ…あの…一緒に踊ってもいい?」

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グリンダ「エルフィー! 見て、もう明日よ!」

エルファバ「エルフィって…」

グリンダ「あなたのこと、そう呼ぶことにしたの! そうだ、私あなたをイメージチェンジしてあげる!」

グリンダ「いいわよ、そんなことしなくて…」

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(とりあえず髪をほどいてみるグリンダ)

グリンダ「これは今までで一番難しいケースだわ…でも、私に任せて!」

エルファバ「き、キラキラ~~~~」

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グリンダ「まぁ…見て。ピンクはグリーンに映えるのね。」

エルファバ「私、行かなきゃっ…!」

グリンダ「お礼はいいのよ~~~???」

もし魔女帽子をグリンダがかぶったら

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元が可愛い人は何しても可愛い

頑張れ! エルファバ! (小声)

最後に

Wickedが好きすぎて、唐突に作ってしまいました。1体作るのに大体6~8時間かかったと思います。めちゃくちゃ楽しかったです。

参考にしましたYOUTUBEのmeetangさんどうもありがとうございました。

Wickedの編みぐるみを作った人って他にもいるのかなぁ? 世界で一番最初だったら、すごく嬉しいなぁ!