Try Something New

この世界の秘密を見つけ出すために、どんなことでもやってみて、いろんなことを考えます。

“TRY

甘いものに飽きたいけど 青森のお土産りんごの風味のサクッとショコラ

こんにちは、これから初詣の予定のうたこです。

「地方のお土産」これってすごく不思議な存在ですよね。それなりに名産品を織り交ぜた、割とどこにでもある味。そりゃお土産なので万人受けした方がいいわけなんですが、それにしたって概ね無個性だと思いませんか。

ネット検索してもろくに出てこない。商品名も、白い恋人みたいに「アァ!そうよね、◯◯県と言えばね」みたいに有名なものでもない。でも、売れてる。これってネット販売の普及した今の時代の販売戦略とは全く違う軸で走っている、不思議な商売だよなぁと思うのです。

りんご風味のサクッとショコラ@青森

青森県のお土産をもらいました。青森といえばりんご…でもないよね、りんごなんて日本各地で収穫できるんだから。でも、古来より青森はりんご、だから、りんご。

サクッとショコラという、なんの特徴もない商品名のお菓子です。ていうか、この商品名、事実を述べただけだ…!!! 

おもて面にはミルクチョコレートと、ピンク色のりんご風味とみられる味がついています。

f:id:utautan:20161207165725j:plain

裏面はこんな感じで、サクサクと軽いパイ生地になっていることがよくわかります。この、チョコレートが上側から垂れて後ろにもついちゃった感、嬉しいですよね。

f:id:utautan:20161207165726j:plain

サクッとショコラの名前の通り、サクッとした食感に後からりんご風味のチョコレートの味が追いかけてきます。本当に商品説明をしただけの商品名だな…!! でも、例えばこのお土産の名前が「ショコラ・オ・アップル」だったり「チョコかけちゃいました」だったりすると売れ行きにもきっと影響があると思うんですよね。

ショコラ・オ・アップルの場合

カタカナで表記するか、英語表記にするかでまた変わってきますよね。

「chocolat・au・apple」これだともう、黒いシックな高級感あふれる厚紙のパッケージにリボンがけまでしてあって、6個入りで1,200円くらいしちゃうイメージ。パイ生地も今の3倍くらいあるし、なんなら3枚重ねたミルフィーユ仕立てになっているかもしれない。6個入りのお土産を買っていく先って中々ないから、割と売れにくいと思う。

「ショコラ・オ・アップル」なら、ブラウンのパッケージにりんごのイラストが印字されていて、リボンも印字、それで12個入り1,200円くらいのイメージだよね。これは2層のミルフィーユだ。12個は、部署宛やら家族宛にお土産として使用できるから、やや売れくらいはすると思う。旅館で机の上にそっと置いてあると嬉しくなるタイプのお菓子。

チョコかけちゃいましたの場合

これはもう圧倒的に安価な感じがします。お菓子のまるやす? とか、二木の菓子とかそういう雑多なお菓子屋さんで売られている雰囲気のある、お土産品。部署へのお土産とかじゃなくて中小企業で50人くらいを対象にとにかく大量のお土産をばら撒きたいときにこの手のお土産物を使う。もはや箱詰めではなく、顔のあるりんごのキャラクターが「美味しいよ!」とか言ってる袋に、キャンディのようにザクッと入っている感じ。サイズも今のサクッとショコラの半分くらいになっていそう。30個入りで800円くらいだからよく売れる。でも職場の人からの評価はあまり高くない。

サクッとショコラの場合

だから、今回のサクッとショコラというネーミングは普通すぎて無個性すぎて、誰の心にも引っかからない「へぇ、青森かぁ」という感想と「あ、美味しい美味しい。普通に美味しいよ」という感想だけで構成され、さらりと人々の頭から消えていくような不思議な感覚を覚える。そう、なんの変哲もなく、ただ、普通!!! 

「普通の人でいいんだけど、その普通っていうのが一番難しいのよね〜…」と悩むお年頃の男女にはぜひ一度このサクッとショコラを食べてみてほしい。この世界で、普通を実感できるような商品は中々ない。普通とは、絶妙なバランスでプラスとマイナスがゼロになる状態を指す、と思う。

 

最後に

日本語名が「サクッとショコラ」であるのに対し、その下に書かれているアルファベットが「sakusaku chocolat」なのがめちゃくちゃ気になります。