ホーフブルク宮殿の目の前の通りに、『DEMEL(デメル)』があります。ウィーンはかの有名なチョコレートケーキ、ザッハトルテの発祥の地とされているのですが、その元祖は『DEMEL(デメル)』なのか、『ザッハー』なのか意見が分かれるところです。
なお、私は旅行に行くと「現地でしか見られないもの、食べられないものを制覇する」という気持ちでいっぱいになるため、めちゃくちゃ歩き回る上に、信じられないくらい食べます。夫は甘いものが苦手なので、ヨーロッパのスイーツは大敵。「まだ食べるの?」「俺はもういい……」と、辛そうでした。ごめんよ、付き合ってくれてありがとうな。
見えますか、ホーフブルク宮殿を背景に、あれが『DEMEL(デメル)』の看板です。
かつては皇帝夫妻も通っていた、ハプスブルク家専門のベーカリーです。
お店に入ると、ショーケースが並んでいます。拙い英語で「店内で食べる」ということを伝え、ケーキを選びます。飲み物は席に案内されてから注文します。
悩みすぎたので、恰幅のいいおばさん店員に「あんたどうすんのよ?!」というため息とともに見送られました。
喫茶スペースはこんな感じです。2階もあるようです。
ザッハトルテの発祥店(?)として有名なので、日本人をはじめとするアジア人が半分くらいを占めていました。
喫茶スペースの奥には工場もあるんですが、こちらは撮影禁止でした。
さて、このケーキは選ばなかったケーキです。
たっぷりのクリームがミルフィーユ的なパイに一層だけ挟まれているもので、夫の胃袋に空きがあれば食べたかったんですが、諦めました。
いろんなケーキが食べたかったので、私はこのミニサイズのケーキ(1つ2ユーロくらい)を。
どちらも甘さがガツンと来る感じで、右側のケーキはアーモンドペーストを使った食感が特徴的でした。
そしてこれが、デーメルズ・ザッハートルテです。
スポンジの上にはアプリコットジャムが塗られています。生クリームは別注文で添えてもらえます。せっかくなので、添えました。
生クリームは、添えて正解です。
ザッハートルテ自体はまるで砂糖菓子のようでした。チョココーティングというよりは、チョコ味の砂糖が固まっているような感じ。アプリコットジャムと、スポンジはちょっと固め。
とにかく甘さが攻撃的なので、シンプルな生クリームと一緒に食べることでやっと滑らかさが追加されます。生クリームは、甘くないのです。
デーメルズ・ザッハートルテは全体的にちょっとパサっとしていて、私個人としてはあまり美味しくないなという感じでした。店員さんも冷たい感じだったので、うーん……。
もう一つのザッハトルテ、ザッハーに行くのも楽しみです。