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下町の甘味処『みはし上野本店』でひとやすみ

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東京都内に、売店のみのお店を含めると8店舗展開している上野の老舗甘味処『みはし』は昭和23年3月、まだ戦後の混乱が残る上野公園前にあんみつ屋として創業しました。

戦争直後の東京は農業生産力も低く、天候も不順で食糧不足が深刻でした。さらに食糧管理法や配給統制法により、砂糖や小豆の入手には制限がかけられていたそうです。

そんな時代に創業した『みはし』のお汁粉やあんみつはお客さんにとても喜ばれていたそうな。

 

 

みはし 上野本店@上野

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『みはし』という名前は当時お店の周りに3つの橋がかかっていたことに由来します。

上野広小路は江戸時代に開かれた東叡山寛永寺の領地で、お寺への参道を不忍池(しのばずのいけ)からの川が横切り、3つの橋が架かっていました。3つの橋で三橋(みはし)、これは当時の旧町名でもあるそうです。

 

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あんみつ、くずもち、ところてん、ぜんざい、アイスなどなどのメニューがあります。

なお、休日はほぼ常に何組か待ちが出ている状態でした。入店まで15分ほど待ちましたが、たくさん人が並んでいるのが気になってしまうため回転はそれなりに良さそう? かなと思いました。

 

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私が注文したのは杏あんみつです。610円でした。

一見バラバラの具材が寄せ集められているかのように見えるあんみつですが、実は味がシンフォニーを奏でるように計算されています。

あんみつの基本、あん、蜜、寒天、赤えんどう、求肥、みかんのバランスが何よりも重要なのです。

 

あんみつの誕生は、ちょっとしたことからでした。むかしむかし、赤えんどう豆に蜜をかけて食べていたことがあったのですが、そこに寒天が追加されてみつ豆になり、さらにそこにあんこを入れる人まで出てきて、それが「あんみつ」と呼ばれるようになったのです。

 

あんみつの素材、全てにこだわっている『みはし』では、小豆は直火の銅釜でじっくり煮込んで作り上げます。黒蜜と白蜜は甘すぎず、さっぱりとした口当たりのものを選びます。寒天は新鮮できちんとカドのあるものだけを使い、適度なかたさが良い歯ごたえに。

 

私があんみつの中でも一番好きなのは、やっぱり求肥!!! お米を粉にしてゆっくりと火を入れていき、火が通ったところで上白糖を入れて練るのですが、この加減がめちゃくちゃ難しいのです。もっちり、それでいてふわふわの食感は最高としか言いようがありません。

 

どれも素朴な味わいなのですが、みんな揃って一つ! という感じです。とても美味しかったです。

 

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こちらはお腹いっぱいだった友人が注文した抹茶アイスです。あんこも添えられていて美味しそうでした。

休日は少し並びますが、戦後から続く歴史あるあんみつを一度は食べてみてはいかがでしょうか。テイクアウトできる商品もあるので、そちらもおすすめです。

 

店舗情報

アクセス JR上野駅より徒歩3分
営業時間 10:30~21:30(L.O.21:00)
定休日 不定休

 

by カエレバ