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批判を避けるための保険仕事が日本を殺す

こんにちは、攻撃は最大の防御なり、うたこです。

皆さんは批判されるのは好きですか? 私は大嫌いです。人事評価でちょっと言われるだけでも、その瞬間から働く気が失せるくらい嫌いです。今の会社には批判する文化がほぼなく快適に過ごしていますが、多くの組織には「批判」はそこかしこにうろついているのではないでしょうか。

大人は「やってるようにみえる」を重視する

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働くということは、チームとして一丸となって目的達成の為に頑張ることです。ただ、組織が大きくなってくるとチームがどんどん細分化されていきます。細分化されたチームは、コミュニケーションが取りづらくなり、そのチームの中の個人を見ずにチームを塊として認識するようになります。

そうすると、徐々に出てくるのが「こっちのチームはこうやって頑張っているのに、あっちのチームが出来てないから足を引っ張られている」という感覚です。面白いことに、こういう場合外から見ると仕事の実施状況的には特に大きな差があるわけではありません。

ただ、自分のチーム内の動きはよく分かっているし苦労も見に染みている、向こうのチームはよく見えないから分からないだけなんです。

で、誰かがついに「お前のチームやってないだろ!」と言い出す。相手もしっかり「お前のチームこそやってない!」と言い返す。

しかし、喧嘩をしていても組織全体が前に進みません。そこで偉い人が出てきて言います。「まぁまぁ、お互いに何をやっているか理解を深めれば誤解も解けるだろう」そして設定される部署横断のミーティング。しかしこの時点で既に手遅れなのです。お互いに「何か、やってないところがあるのでは?」という疑いの目で見ている為、建設的な話し合いになることはほとんどありません。やってないとこ探しになります。

そうするともっと悪くなるのが、「やってないって言われないように、やってるように見える資料を作って提示しよう。不足のある部分についてはしっかり対策を練って突っ込まれないようにしておくんだ。」という、「見せかけのやってる」作りです。(このために残業することもあるんだから本当に意味が分からない)

 

一度この習慣がつくと、中々ここからは脱出できなくなります。誰がどう差し向けているわけでもなく、お互いがお互いを牽制しあって身動きが取れなくなり、この「見せかけのやってる」作りが上手い人が出世します。偉い人から見た時、見た目が良いからです。逆に、小さな問題点に気付いていちいち指摘してくるような(本当はすげぇ大事なことなのに)人は、あいつはいつも無駄なことにばかり気を取られている、として社内の厄介者になります。

厄介者扱いに長い間耐えられる人はいません。そうして、せっかく気付く目を持っていた人も地面にならされていきます。こうして保険仕事が通常業務を圧迫し、本当にやりたいことができなくなり、何のために働いてるんだか、みたいなことになっていくのです。

本気でやるとできないかもしれない

さて、こうした保険仕事に圧迫されている人は多いと思いますが、この現状を中々打破することができないのも事実です。一人で声を上げてみたところで「なんだ、お前はできるっていうのか! なら成果を出してみろ!」と言われるわけです。深く深く根付いたそんな習慣を一人の力で変えられるわけないでしょう!!! 

でも、皆でやろうとはしない。新しいことに手をかけてこれまでやっていたことをやらなくなると批判を受けるかもしれない、大事なことというのは得てして難しい、本気を出してやったとしても成果がでなければ認められない。それならば、一旦今はこれでいいと言われていることをやっていればいいじゃないか…。

楽だけど楽しくないし未来もない

今まで通りのことを、上の人が求める通りにやるのは楽かもしれません。テンプレート通りに動けばそれで済むし、やってるようにするのにも頭は使います。社内調整、根回し、そういう言葉を使えばビジネスマンぽくもなります。

でも、それって楽しいの? その先に、良き未来はあるの? 

本当に考えるべきところに時間を割くことができず、せっかく働いて価値を出そうとしている人をぶっ潰してないでしょうか。

日本の労働人口はもうこれ以上は増えません。女も高齢者も、全部導入しきっちゃったんです。次に手を出すのはどこ? 子供? 労働人口が増えないのであれば、一個体の能力や価値を最大化していくしかないと思うのです。組織の中で個を最大化して、全員が自分をフル活用して動けるようになれば絶対、楽しい未来を作れるはず…! 

 

まずは、自分が何かを潰していないかということから、振り返ってみてはいかがでしょうか。