20代新婚家庭、都内在住、オープンカーに乗る。お金はなくても好きなものの為に攻めた人生を送ることはきっとできる、そう信じている私たちです。
前々回の記事の通り、私共は新婚家庭にもかかわらず、都心で自家用車を所有しています。そして、前回の記事の通り、オープンカーを選びました。
ホンダ S2000(AP2型 Type S 2200cc 6MT)
まず紹介します。私共の自家用車は、こちらです。
2座です。オープンです。
私は、結婚直前にこんな車を買ってしまいました。しかし、実は最初からオープンカーにしようと思っていたのではありません。むしろ当て馬程度の存在だったんです。ということで、今回はどういう自動車選びをしたのか、という話です。
車を買うと決めるまで
私「お金貯まったから車買いたい」
妻「いらへんやろ」
私「やだー 買いたいー」
妻「さよか」
5秒に渡る激戦の末、妻(結婚前)の許可も下りました。
……という結論に至るまで、実家の車をフル活用して、車を持つことで得られるパフォーマンスを妻には十二分に味わわせていました。(車をもつことのよさは、前々回の記事をご覧ください。)
車を選ぼう(新車から中古車まで)
勝利の余韻の中で、早速車選びです。必要があって買うわけじゃないんだから、どうせ買うんだったらいい車がいい。「いい車」っていうのは人によってそれぞれ解釈が異なると思います。私の場合は「かっこよくて、エンジンパワーに余裕があって、カーブを安定して曲がれる車」というイメージです。ボディータイプはセダンが好みです。特に、外見が普通なのにエンジンがバケモノみたいなやつが好みです。でも予算も限りがあるし、周囲の目もあるから、あんまりぶっ飛んだのは買えません。
さっそく、新車は公式HPで、中古車はカーセンサーで調べます。
ということで、欲しい車をリストアップしてみます。本当は一番欲しい車は別にあるんだけど、あまりに古すぎて(そして旧車と呼ぶには若すぎて)維持が難しそうなのでパス。夢は夢のままで。現実的に考えてアリのものを並べました。
【新車】ホンダ ジェイド(FR4型 ハイブリッドX 1500cc 7DCT)
⇒ちょっと予算オーバー。これから結婚するなら、人や荷物が載るほうがいいよね。リアのデザインがかっこいい。水色がいい。カーナビ(インターナビというらしい)が頭いい。とにかくそれだけ。走りは期待してない。実家の車(RB3型オデッセイ)とキャラクターが被るなあ。保留。
【中古】ホンダ アコード(CL7型 Euro R 2000cc 6MT)
⇒スポーツ性と快適性が両立されているイメージ。使いやすいK20Aエンジン。さすがにデザインが古っぽく見えてくる。後期型がいいけど、前期型と比べて高値安定だな。そしてディーラー扱いの後期型はなかなか出てこない。
【中古】三菱 ギャランフォルティス(CY4A型 RALLIART 2000cc 6AT)
⇒スポーツ性と快適性の両立。オートマだから妻も運転できるな。ターボだから余裕のトルク。ディーラー扱いのものもかなりある。アコードと比べて新しい分、値段も高め。
【中古】スバル レガシィB4(BLE型 3.0R spec.B 3000cc 6MT)
⇒フラット6のエンジンサウンドがかっこいい。しかし、親戚(しかも2家族も)が乗ってることがわかり、却下。
やっぱりアコードかなあ、と思って妻に聞いてみると……
妻「え? 今じゃなくても乗れるじゃん」
と驚かれました。何のことかと尋ねると、5人乗りは子供ができてからでも乗れるだろう、子供ができるまでは何でも乗れるチャンスじゃないのか、とのこと。
なるほどね、じゃないけど、そういう考え方してよかったんだ。だったら4ドアのスポーツセダンはまたの機会にしよう。いっそもっとぶっ飛んだ、希望以上の車にしよう。そうだな、特に2人乗りは子供のいない今しか乗れないよな。ということで、候補に以下のものを追加しました。
【新車】マツダ ロードスター(ND5RC型 NR-A 1500cc 6MT)
⇒最低限の快適装備があるだけで、その他は走りのための装備というのがいい。水色がいい。見た目もかっこいい。パワーはそんなにないけど、かなり楽しそう。
【新車】ダイハツ コペン(LA400K型 セロS 660cc 5MT)
⇒十分予算内。かわいい。最高にかわいい。緑色にワインレッドの幌をつけたい。パワーはないけど、足りないほどでもないのはレンタカーで借りて実感した。楽しかった。ただし人も荷物も載らない。特にオープン時の積載性は悲惨。セカンドカーにするならアリだけど、東京で軽自動車を維持しても、維持費に特にありがたみがない。却下。
【中古】ボルボ C70 (MB5254型 T5 5AT)
⇒オープンカーとしてもクーペとしてもかっこいい。内装がシンプルでかっこいい。横置き5気筒とか何それかっこいい。4人乗りだからいろいろ便利に使えそう。故障とかめっちゃこわい。ディーラー扱いのものは高い。
【中古】ホンダ S2000(AP1型 ベースグレード 6MT)
⇒ホンダ党の憧れのひとつ。ボンネットからフェンダーにかけてのラインがいい。このボンネットの低さは今の車では再現し得ない。エンジンがよく回る(その分使いにくいという批判もある)。比較的シンプルなインパネ。古さを感じるけどかっこいいデジタルメーター。VTECでFRな唯一の選択。ホンダ党としてはこれに乗れたらうれしいな。
デザインは後期型のほうがいいけど、エンジンはやっぱりS2000の特徴。超高回転型の前期型がいいな。ということはいわゆるAP1-130型からAP1-200型までの、いわゆるAP1後期が狙い目だ。色は派手なほうがいいな。なんか見ているだけで我慢ができなくなってきた。妻(結婚前)の後押しもあったことだし。よし、S2000にしよう。
よし、S2000を買おう!
……とは言うものの、やっぱり周囲の目が気になるんです。そして、後押ししてくれている妻(結婚前)の視線も気になります。「車なんて不要なもの、それも使い勝手が悪い車にいくら突っ込んでるんだ!」って言われそうで。そうこうしているうちに、隣県のホンダオートテラス(ホンダのディーラー系中古車販売店)で、S2000の出物がありました。
S2000 タイプS 黒 フルノーマル H20年 修復なし
ご存知の方もいるかと思いますが、S2000の最終型、AP2-110型です。S2000の中古相場では、このタイプSが常に最高価格をマークしています。状態によっては新車時価格を上回るものもありますが、この個体の価格は予算に収まるくらい。
のちに判明したことですが、夏商戦の目玉として、元の価格から50万円下げたばかりだったそうです。ディーラー扱いということは、ずっとディーラーで管理されてきているということだろうと考えられます。今後もディーラー整備を続ければ、リセールも相当に期待できます。
たいしたことはありませんが、シフトノブはAP2ベースグレードのものに交換されていました。これは交換したいと思っていたからちょうどよかった。AP2は、私が探していたAP1-200型と比べると、エンジンは若干普通っぽくなっていますが、それでも純然たるスポーツエンジン。
うーん。気になるけど、何て言われるかな。馬鹿にされないかな。不安だから妻(結婚前)についてきてもらおう。そして、S2000の実物を見てもらって、「ナニコレ」とか「せまっ! やだ!」とかなんか批判的なことを言われたら、S2000の夢はそこまでにしよう。なんたって、これから一緒に乗ってもらうんだから、嫌がられるような車じゃかわいそうだもんね。というわけで隣県のホンダオートテラスに行き、S2000と対面。
妻「かわいー! コラッタみたい!」
……無事、妻の批判も回避できた私は、S2000を購入することができました。納車されてからは毎週のようにどこかに出かけています。
S2000の中古車を買う時、注意したこと
- 車両の状態がはっきりしているもの・店を選ぶ
- アフターサービスがしっかりしている店を選ぶ
この2点です。中古車を買うのが博打になってはいけません。中古車は前までのオーナーがどのように車を扱ってきたかによって、劣化や傷みの具合が変わります。ろくにメンテナンスもせずに雑に乗っていればボロボロになりますし、故障の確率も上がります。また、大きな事故に遭って車体がぐちゃぐちゃになったものを、外だけきれいに再生して売っているものもあります。
「修復歴あり」はできる限り選ばない
「修復歴あり」と表示されていれば、必ずその内容を見せてもらうようにしましょう。また、「修復歴なし」でも、車体固有の劣化判別ポイントを必ずチェックして、状態を確認しましょう。S2000の場合は、バンパーとボンネットのチリのチェック、ドアを開けてサイドシルとリアフェンダーの接合部のチェック、エンジンルーム内各所のネジの塗装チェックあたりが有名でしょうか。
アフターケアが充実したお店を選ぼう
お店選びにも十分に気を付けましょう。納車まではあれこれサービスしてくれても、それ以降の不具合には対応してくれない……なんていうケースもあります。また、車種特有のトラブルにノウハウが無いので対応できない、ということもあります。
もちろん、御自身でDIY修理をするというのであれば特に問題はありません。しかし、私は自分で車をいじる技能には自信がありませんし、なによりそんな時間を確保できない。困ったことがあったら懇意にしているディーラーに駆け込む、といったへっぽこオーナーです。だから私は、最初からディーラー系の中古車販売店だけと決めていました。
ディーラー系店舗で購入するメリット
ディーラー系の中古車販売店で買うメリットは、第一に、販売されている車の経歴と素性がはっきりしていることです。そもそも経歴が怪しい車はディーラー系の中古車販売店に入ってこないことになっています。新車時から今まで、どのような整備をして、どのようなトラブルに対応してきたか、つまり車の履歴書がはっきり分かるのが、安心ですね。(経歴不明・履歴書なしの人材を、企業は安心して採用しませんよね)
第二に、アフターケアが充実していることです。延長保証がつけられたり、マイナートラブルに逐次対応してもらえたりすることはもちろん、何かあったときは、旅先であっても最寄りの販売店に駆け込んで相談できます。その際に「○○(ディーラー系中古車販売店)で買った」と一言添えるだけで、ディーラーの方が情報を回してもらって、仕事がしやすくなります。あと、ディーラーの方の対応がちょっと変わります(実際にありました。いろいろ楽になるのかな)。
ディーラー系店舗で購入するデメリット
ディーラー系の中古車販売店で買うデメリットもあります。
第一に、買える車種が少ないことです。「素性のはっきりした良い中古車だけを厳選する」わけですから、多少でも疑いがかかるものは仕入れません。スポーツカーなどはそのような傾向があるようで、市中の中古車屋にはたくさんあるのに、ディーラー系の中古車販売店にはなかなか在庫がないということがあります。
第二に、車体価格が高めということです。上記に挙げたメリットを達成するにはまあ仕方がないのでは、と思います。どう捉えるかはそれぞれですが、私は安心料としてなら安いものだ、と思っています。
まとめ
以前R32型スカイラインGT-Rが大量にアメリカに流れているという話題がありましたね。同じようにこれまで国内にたくさんあった中古車も、さまざまな理由でなくなっていきます。そう考えると、家庭環境以外の要因でも「今しか乗れない」という車は案外多いものです。車に興味があるのなら、一度はトライしてみてはいかがでしょうか。