14世紀に創設され、17世紀には王家の宮廷教会になったアウグスティナー教会です。HERRENGASSE駅より徒歩5分、教会内へは無料で入れます。
この場所ではマリア・テレジアとフランツ1世、フランツ・ヨーゼフ1世とエリザベートが挙式を行なっています。
地下には1654年から1878年までに世を去ったハプスブルク家の人々の心臓を安置する納骨堂があります。
アウグスティナー教会
宮廷教会にしては質素な印象を受けるアウグスティナー教会です。
絵画などは、荘厳な雰囲気があります。
こちらはマリア・テレジア愛娘の墓標です。マリア・テレジアの4女、クリスティーネの大理石の墓標です。
彫刻家アントニオ・カノーヴァ作。
エリザベートも歩いたヴァージンロードか……。
ミュージカル「エリザベート」では、黄昏時に開かれた結婚式。黄泉の帝王トート閣下が「全ての不幸はここから始まる。ハプスブルクの栄光の終焉。」と、結婚式にしては不吉すぎる言葉で始まりました。
エリザベートにとっても、自由で楽しい暮らしに別れをつげ、窮屈な宮廷生活に入る瞬間だったのでしょう。
これが、エリザベートが結婚した時にみていた景色。
結婚を誓った時に立っていたところ。
ここで二人は愛を誓ったのか……。
後ろには大きなパイプオルガンがありました。
マリア・テレジアとフランツ1世は又従兄弟の関係で、当時では珍しい恋愛結婚でした。フランツ1世は実権を握ることはなく、色々な公式の場面で屈辱を味あわされたそうですが、それでも良い夫、父親だったそうです。
対するエリザベートとフランツ・ヨーゼフ1世は、フランツ・ヨーゼフ1世がいとこのエリザベートに一目惚れし、エリザベートもなんとなく舞い上がって結婚したものの、エリザベートは宮廷生活に全然馴染めなくって結婚生活はほぼ破綻。
フランツ・ヨーゼフ1世は生涯にわたってエリザベートを愛し続け、職場にも寝室にもエリザベートや家族の肖像を飾っていました。それでも最期まですれ違い続けた二人……。
結婚してうまくいくかいかないかなんて、わからないものだよなぁ……。答え合わせがされるのは一体いつなのでしょうか。死ぬ時? 死んだ後の周りの人からの評価?
そんなものより、毎日の中で「お、この人で正解だったんだな。」という瞬間をたくさん感じたいものですね。