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妊娠が発覚した時に思ったことと、私の生存戦略

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妊娠しました。

 

この記事では妊娠が分かるまでの経緯と、「子供をつくる」ということに関して思っていることについて書きたいと思います。

そういう内容を読むのが嫌!! という方は読まないようにお気をつけください…。

 

 

早く妊娠したかった

私は29歳、結婚して約1年、いい感じのタイミングだったので新婚旅行から帰ってきてすぐに妊活(この言葉にも違和感が強いけれど)を開始しました。

私は元々生理のくるタイミングも適当な感じで、おそらく妊娠するのに苦戦するだろうと思っていたからです。

体調面に関しては、仕事は定時上がり、睡眠時間は1日6~8時間、食事ももりもり食べられる、肥満ではないけれど健康体型、それなりに条件は整っていましたが、アプリでの生理日管理だけではなく基礎体温の計測も速攻取り入れました。葉酸サプリも飲み始めました。おそらく、妊活始めるぞーと思った人はたいてい皆このあたりから始めることでしょう。

 

「いまどき、35歳前後で産む人も多いんだしさ~」「今は仕事の方が楽しいし……」

という人が圧倒的に多い世の中で、私は

 

「私には特殊能力がない。仕事をバリバリやるほどの気概もない。それなら、私が私であるがゆえに人類に貢献できることと言ったら何だ???

 

人口を増やすことだけだ。

 

と思っていました。私(と夫、そして私達の一族)の血を受け継ぐ人間を産むことができるのは、正真正銘私一人。

私が会社でやっている経理作業なんて、違う人を雇って1ヶ月もすればできるようになります。もっと仕事のできる人だって、山ほどいるでしょう。でも、私の体内で私が私の子孫を育てるっていうことだけは、誰にも取って代われるものではありません。

 

人類や社会に対してろくに貢献できない認識のあった私は、なるべく早く、そして数多くの子供が欲しいと思っていました。(多分、学生の頃から)

 

だから「35歳くらいで~……」だと、遅いのです!!!

子供、5人くらい欲しいし!!!! 今からノンストップで産んでいっても35歳は越えてしまうでしょう……あぁ、仕方ないとは言え、4年制大学を出てそれから仕事して結婚すると、これくらいになるよね……。

 

マリア・テレジアみたいにたくさん産みたかったなー。(※16人子供がいます)

 

子供をつくるに当たっての年齢リスク

私が早く子供がほしかったのは、他でもないです。男女ともに年齢が上がるといろんなリスクが高まるからです。それは「普通に人間が産めない」リスクです。

動物なら、自分の子孫繁栄能力が日々衰えていくのに危機感を感じて当然なはず。でないと、セミはあんなに泣かないし、孔雀の羽はあんなに美しくならないはず。

 

人類だって動物なんですから、子孫を残したいという本能があって当然。それが社会の慣習や理性、自己実現なんかに追いやられて素直に従えなくなっているのが今なのでは? 

人類だって動物、とはいえ理性と社会の生き物であるのも事実です。個人が色々考えた上で下した生き方なら尊重されるのが人間のいいところでもあります。

でも、「まだそういうこと(こども)は考えてないなぁ~…」というのは、逃げでしかないと思います。考えてくれ、日本人はこれから減少の一途だぞ。

 

「羊水がくさる」などと失礼なことを言われ話題になったこともありますが、人間が日々年を取る以上、卵子も精子も年を取ります。若すぎても年を取りすぎていてもだめ、出産には適齢期があります。犬とか猫とかうさぎとか見てごらんよ、分かりやすく「発情期」があって子孫繁栄に積極的じゃない。もちろん人間にもあるんだよ、動物だから。

 

ということで、年を取ると3つのリスクが高まります。流産するリスク、染色体異常のある子どもがうまれるリスク、母体が死亡するリスクの3つです。それぞれのリスクは適齢期の女性でももちろんありますが、年齢が高いとその分高まるのです。

 

年齢別流産リスク

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年齢別・妊娠週数別の流産確率は?妊娠初期流産の予防法はある?

 

35歳を超えると顕著に流産のリスクが高まることがわかります。おそらく体の成熟具合が関係しているのだと思いますが、24歳以下の流産のリスクも高めです。 

25〜34歳までが一番リスクが低いことが分かります。

(そして、その時期がもっとも仕事などが楽しい時期であることも分かります。)

 

染色体異常のリスク

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http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11908000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Boshihokenka/0000016944.pdf

 

染色体異常の発生も、年齢によって確率が上がることがよく分かります。

 

母体死亡のリスク

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http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11908000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Boshihokenka/0000016944.pdf

 

どの世代でも、妊娠によって死亡している人が確実にいます。30歳あたりから割合が増え始め、45歳以上に至っては、2000人に1人が死亡ってこと?! 

 

何にしてもリスクがある出産、こわい。でも、生きている人間の死亡率は100%だもんね、そんなこと言ってられないよね。

こういう事実を知った上で、人生を計画しなければならないと、私は本当に、そう思っています。

 

妊娠発覚までの流れ

基礎体温を付けていたので、私の排卵タイミングはかなり適当であることはよく分かっていました。それでも一応それなりに狙って生殖活動を行った結果、私の基礎体温は上がりっぱなしになったのです。

 

高温期14日目、まだ慌てるような時間じゃない。

高温期15日目、可能性があるのは16日目からだ。

高温期16日目、可能性かなり濃厚。

高温期17日目、これはほぼ確実。

高温期18日目、妊娠検査薬陽性。

 

人間って、思ってたより正確なんだなと思いました。受精と着床により妊娠を継続するホルモンが分泌され続けることになり、その結果基礎体温が高い状態が続く。でも、それが正確に自分の体にも起こるなんて、不思議だなと思いました。

 

それに、妊娠検査薬です。健全な男女交際を続けてきた女性であれば、一度や二度は「え、生理こないんだけどまさか……?」という状態に陥り、彼氏に脅しまがいに「生理こない(´・ω・`)」とメールを送り、1人でハラハラしながら妊娠検査薬を使う、なんてことがあったはずです。

避妊していた私でさえそうなのですから、そのあたりちょっとルーズな人なんてもっとあるはず。

 

今思えば、避妊せずに生殖行為に及んでもタイミングがピタッとあっても、妊娠確率は20%ほどというのですから、避妊具付けてたら99%避妊できるっていうのは本当なんだろうなと思えますが、当時は恐怖一色だったものです。まぁ、たいていはストレスで遅れているだけで、その後すぐに生理はやってくるのですが。

 

そんな、陰性状態の検査薬ばかり目にしてきたものなので、陽性ラインが出た時は「うわ、ほんまにここ色つくんや。」と思うと同時に、「いるのか、お前……」とこれまた不思議な気持ちになりました。 

 

病院に行くまで2週間待つ

さて、「妊娠検査薬 陽性」で検索すると、陽性が出たらなるべく早めに産婦人科に行きましょうと言われます。しかし、妊娠発覚時点ではまだ4週目の後半か5週目の頭、まだ心臓が出来上がっていないため心拍確認ができず、病院に行っても妊娠確定とはならないのです。

もちろん、早く病院に行くメリットはあります。子宮外妊娠などの異常妊娠にいち早く気づき対応することができるようになります。もし子宮外妊娠で卵管などに着床していた場合、7週目くらいまで成長すると卵管が破裂するなんていう恐ろしい事態になることもあるらしいです。

私は診療代をケチるために、ギリギリ心拍確認ができるであろう6週5日と思われる日に病院に行くことにしました。もし万が一子宮外妊娠でも、まだ対処可能だろうしと思って。

※自己判断は自己責任なので真似しないでください。

 

妊娠週数について

妊娠週数は、最終生理開始日からカウントされます。なので、妊娠検査薬で陽性が出るころ(生理予定日の1週間後)には既に妊娠4~5週目になっているのです。

ここでもう一つ面白いなと思ったのが、生理周期の差というのは排卵するまでの卵の育成期間を指すことです。人によって周期がまちまちなのは、この「育成期間」が異なるからだそうで、排卵されてから生理が来るまでは12~14日でほぼ正確なのだとか。

こんなことも初めて知りました。人体って不思議。

 

妊娠確定とはならない

正常妊娠がとして妊娠が確定となるのは、胎嚢(赤子が入っている袋)、卵黄嚢(赤子が栄養を母体から奪い取るための何かだが、これは見えなくても良い)、胎芽(本体)と心拍(心臓)が揃ってやっとなのです。全部揃うのは妊娠6~8週頃と言われています。

 

診療代をケチる

「妊娠は病気ではない」ために、保険が効きません。普段3割負担で済んでいる診察代は100%我が身に降りかかります。エコーなども使用するため、一回あたり1万~1.5万円くらい……たけーよ。何回も行ってらんねーよ。と思ったので、心拍確認で一発妊娠OKをもらいに行きました。

 

妊娠確定! 母子手帳ゲット! 

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ものの15分ほどの診察でピコピコと点滅する心臓も確認でき、私は正常な妊娠であることが認められました。

「なんか心配なことある?」

と聞かれたので、「妊娠中にうなぎ食べちゃだめって本当ですか? 今度おいしいうなぎを食べる予定があって……」と尋ねると「ビタミンAの過剰摂取による奇形防止ってことだな。大丈夫大丈夫!! 毎日うなぎ食べてるとかじゃない限り平気だから!」と言ってもらえました。「毎日うなぎは経済的に厳しいですね……」というと、看護婦さんは笑っていました。

 

ペラっとした紙に印刷された自分の胎内と子供の元を見て、「おぉー……」と思いつつにやにやしました。母子手帳ももらいに行ってもいいということなので、これはもう、妊娠だなと。そうか、これが、妊娠なのか、と。

 

診察代は1.2万円くらいでした。たけぇ。

 

だが、妊婦として胸が張れない

妊娠における流産の確率は10~15%で、心拍確認後は5%以下にまで下がります。(私はまだ20代なので3%以下)それでも、腹の命は死ぬ可能性を未だ秘めているという不安。

堂々と妊婦ぶれないのは、こいつの命がまだ不確定だから。

でも、「あっ、どうもはじめまして、私の名前ですか…? いや、明日にでも交通事故で死ぬ可能性もありますし、名乗って仲良くなるなんてそんなご迷惑はかけられません……。」みたいな人が存在しないのと同じなように、現時点で生命反応を維持しているということには自信をもっていいはず……!!! 

 

ていうか、こんなにいろんな変化が起きててくっそ面白いのに人に話せないなんて苦痛! 

まだ見た目にも何ら変化は起きておらず、体調を崩して会社を休むほどでもない、我慢できて隠せるレベルのしんどさ(家では全力で休んでるけど)、せめてブログ上で全力で思っていたことを書きたいと……! そう思って、9週目の今書いています。多分公開は安定期に入ってからだと思います。つら。 

 

ちなみに、安定期は12週からと言われています。安定期という名前から「もう安心なの?」という印象を受けがちですが、これは「赤ちゃんが栄養を受け取るための胎盤ができた。」というだけの意味で「赤ちゃんの栄養補給方法が安定」しているだけに限りません。

母体の体調はこれからもフラフラしますし、赤子だって場合によっちゃ死んだりします。

 

「妊娠しました」と「子供が生まれました」の間にはめちゃくちゃ隔たりがあるのです。これまでは、セットなんだと思ってました。「子供が生まれました」と言えるのは、妊娠を約10ヶ月間継続できた人だけ。あ、継続できたかつ、無事に産めた人だけ。

 

ハードルたっか!!! 

 

私はまだ見た目に変化もないし、堂々と妊婦ぶれない、ちゃんと生きてるか不安っていう日々を送っています。

食べるもの、飲むもの、行動、全てに制限がかかります。自分の生活に他人の生死がここまでかかるってこと、あります?

誘拐犯に子供を誘拐されて、お前の生活は常に監視している。誤った行動をすれば、子供を殺す!!! って脅されているようなもんですよ。

 

赤子の不安な生命を見るにつけ、我々人間は毎日「きっと明日も生きているだろう」というなんの確証もないカードにベットして過ごしているんだなぁと少し不思議な気持ちになりました。

 

人口減少に対し、家の力を強められる?

やばいやばい、とは聞いていたけれど実際にやばいことが分かった妊娠。それでも私は数を産みたい。

なぜなら今後、日本の人口は減っていく一方だからだ!!! 

 

我々の世代、そして我々の少し上の世代では結婚しない・子供を持たない人生を選んでいる人がたくさんいます。この先、老人は死に、次の世代が生まれずに血が途絶える家系が多く発生することでしょう。

 

今の出生率は1.5以下、兄弟姉妹がいない家庭もたくさんあることでしょう。量よりも質、一人当たりの教育にお金をかけて良質な人材育成を目論む人が多いです。

 

その中で、私の戦略は「数」です。子供の能力の多くは遺伝的要素で決まります。後から付与するものだけでは補えないものを、人間は初めから持って生まれてきます。その種類をなるべく増やすこと、助け合い競い合う兄弟姉妹がたくさんいる状態を目指します。

 

一人っ子なら、その子が結婚せず子供を産まなければ私の直系家族はもう終わりです。複数名いれば、子孫を残せる可能性も高まります。

そんな、動物的判断と子孫繁栄の本能に基づいて、私は妊娠を継続させ数を産むことに注力しようと思っています。

だからほんと、時間がないって思って焦ってた。

 

もし妊娠できない体だったら?

人類に貢献する方法が子供を産むことしかないと思っていた私ですが、もし妊娠できない体質だったらっていうのも考えていました。

里親になって既に生まれている子供を育てることに貢献するとか、もう子供関係なくすーごいエンジニアになるとか? でもきっと、どれもやらなかっただろうなぁ。ひまだーって言いながら毎日を過ごしていただろうと思います。

 

まとめ

私には見ることができない未来を生きられる私達の子供(たち)、彼らが人生を楽しめるように私が生きてきて「クソだな」と思ったことを乗り越えられるコツを教え、小さな目でしか見つけられないような世界の不思議を一緒に解き明かしていきたいなと思います。