現在、私の腹の中では1人の人間が発生の段階を踏んでいるところであり、それにともなって私は出産のための産前産後休暇を取得することになりました。
さらに、子が1歳になるまでの育児休業も取得することにしました。
この記事では、私が育児休業を取得するまでに考えたことをまとめます。
…えっ、うたこさんって女の人だったよね? 子供産まれるんだったら育休も取るのが普通なんじゃないの……? と思ったそこのあなた!!!!!
常識にとらわれてますよ!!!!
育児休業を取得する、とは
育児休業とは、子が1歳になるまで会社に所属したまま仕事を休むこと。その間給与は出ない(福利厚生が手厚い会社なら出ることもあるらしい)が、雇用保険から育児休業手当が出る。
育児休業手当の金額は、初めの半年は育児休業に入る前の半年間の額面金額の平均の67%、半年以降は50%になる。
育児休業中の社会保険料は免除される。これが結構ありがたい。
育児休業は、会社に復帰する意思のある人しか取得できない。私も働き続けるつもりなので、当然ながら復帰する。
生まれたての赤子は、当然1人では何もできないため「世話人」が必要になる。共働きが大前提な今の時代、誰が「世話人」を引き受けるのか? ということは各家庭で大きな問題となることだろう。
産後に考えられる赤子の世話パターンは以下だ。
- 出産を機に仕事を退職した女性が世話をする(結構多い)
- 出産後育児休業を取得した女性が世話をする(最近当たり前になった)
- 出産を機に退職した男性が世話をする(ちょっとレア)
- 出産後育児休業を取得した男性が世話をする(今、3%くらい)
- 出産後パートナー共に職場復帰し、どちらかの母親が世話をする(正直しんどい)
- 出産後パートナー共に職場復帰し、保育園に預ける(都内は難しいが、私の地元はできてた)
この選択については、パートナー間での収入格差、それぞれの仕事に対する姿勢、会社での立場など様々な用件が重なって結論を出すことになるだろう。
現在の男女の平均年収の差、未だ続く「男は仕事」の論調により、選択肢が自然と狭まってしまっていることが残念でならない。残念だ、と自覚している私達の世代から、世界を変えていく必要があると私は常々そう思っている。
↑皮肉
ちなみに、現状育休を取得している女性は約80%で、男性は約3%。政府は2020年までに男性の育休取得率を13%にすることを目標としているらしい。できるのかな。
我が家の場合
我が家では、私が育児休業を取ることはすぐに決まった。なぜなら、私は会社と仕事が大嫌いだからだ。休めるものならいくらでも休みたかったし、社会とつながるよりは家で子供と遊びたい。(遊ぶ、などという生易しいものではないぞという声が聞こえてくる)
私は育児休業を取得するが、夫はどうするのか? については現在相談中である。夫が「仕事が好きだから仕事がしたい」というのであれば、私はその好きなことができるように一人で育児を頑張るし、「育児を一緒にやりたい」というのであれば一緒にやるし。
(世の中には仕事が好きな人もいる。忘れてはならない。)
仕事にしても育児にしても、主体的に動けなければ何も意味はない。「何をしたらいいの?」という受け身の姿勢では、やっても意味がない。
「これがやりたいからやる!」に勝るものはないから、夫にとっての「これがやりたい」に向かってもらえればいいと思う。
仕事に生産性はないが、育児には生産性がある
私がすぐに会社を捨てられたのは、毎日何も生み出すことのないルーチンワークに明け暮れているおかげである。仕事はただ、お金のためにやっていて、何も生まない。大変つまらない毎日を、1日に8時間も過ごしているわけである。
こちらの記事でも言及したが、私は何も期待されない仕事をしている。
私がここで1年働き続けたところで何も変わりはしないだろうが、育児は違う。
日々細胞分裂を繰り返し、新しい世界で新しい物事を覚えるであろう赤子、未知の生物とのかかわり合いの日々は、きっと私に新しい考えやインスピレーションを与えてくれるだろう!
進歩のない大人のいる会社と、日々進歩する赤子、どちらを選ぶかと言えば赤子にきまっている。そっちの方が面白い。
そもそも、仕事なんていうのは誰かに依頼されたことをやったり、誰かの夢の実現に手を貸しているだけであり、創造性もない。
赤子を育てるのが大変なのは、自分で考えて自分で新しいやり方を作り出さなければならないからだ。しかも、明確な正解がないときた。
でも、だからこそ面白いと感じるのだろうし、乗り越えた後にはきっと進歩した自分もいるはずだ、と思える。
仕事はやってもやっても自分が成長するとは思えない。(少なくとも私の仕事はね)
育児休業を取得する
ライフネット生命の出口さんが言っていた。
「育児を経験することは、キャリアアップに繋がる」
未知の生物との関わり、生活習慣の構築、マルチタスク、言葉の通じない生物とのコミュニケーション……育児休業を取得した男性の中には、「これまでに経験したどの立ち上げプロジェクトよりもきついが、とても勉強になった。」と言っている人もいる。
会社に所属したままに育児休業をするのは当たり前、育児を続けながら働くのも当たり前、それをパートナーで分かち合うのも当たり前。
これからの当たり前を、諦めずに追い求めていこうと思う。
前例がないなら作ればいい、社会が気に入らないなら変えればいい。そういう気概だけは誰にも負けないうたこでした。(早く実力が伴ってほしいものだ)