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理論通りじゃないのはなんで?

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私には最近とても不思議に思っている事があります。

それは、「理論通りにはいかないからねぇ」と言われることです。

 

 

 理論通りに

 

妊娠8ヶ月に入り、いよいよいわゆる妊娠後期。ベビーグッズの準備も進み、母乳やら育児方法やらについても調べ始めている時期です。

 

理論通りの育児方法を勉強中

 

私はできる限り全ての物事を体系的に理解して行動していきたいタイプなので、そもそも生まれたての人間というのはどういう状態なのか、何ができて何ができなくて、どんな助けが必要なのか。その助けを提供するためにどういったスケジュールで動くのが最適なのか、ということを知りたいと考えています。

 

by カエレバ

 

そんな私にしっくり来たのがジーナ式だったので、今の所このタイムスケジュールでやってみよう……と思っているのですが、こういう風に理論を勉強していると必ずこう言われます。

 

「子供の個性によるからねぇ…」

「理屈通りにはいかないよ」

「そんな理論何の役に立つの?」

 

この方々はおそらく、理論に基づいて行動してみようとしたが思った通りにはならなかったという経験から私にこうアドバイスしてくれているのでしょう。それはそれで、正しいことだと思います。

 

しかし!! 理論通りにいかないことなんて、あるの?! 

 

世にあふれる理論

 

世の中にはたくさんの理論があります。適当に話をしますが、その理論というのは統計から生まれてくるものだと思います。

 

  • 英語を話せるようになるまでに何時間の勉強が必要なのか。
  • 女性同士の仲を保つためにはどのような関係性の築き方が必要なのか。
  • 男性に好印象を与える振る舞いとは何か。
  • 世代の違う人と関わる時のコツとは何か。
  • プレゼンや営業で相手を落とし、受注に繋げるためには何が必要か。
  • 体脂肪1kg減らすためには何をするべきか。

 

この辺りの事は、すでにざっくりとした答えが出ていると思います。理論通りにやれば8割はうまくいくでしょう。

うまくいかないのは相手による微妙な個人差、もしくは当てはめる理論が間違っていた時です。

 

理論通りにいかないときは、そもそも理論が間違っている

 

例えば、私は長年ダイエットに取り組んできましたが、2つの理論の存在に気づかなかったために失敗を繰り返してきました。

「運動による消費カロリーと食事制限による摂取カロリーの調節で、7,200kcalを削減すれば体脂肪が1kg減る」というのがダイエットの基本的な理論ですが、ここでは「過酷な運動を継続する事で体が省エネ体質に変化していく」という理論と「食事量が減ると消化エネルギーの使用量が減少し基礎代謝が下がる」という理論が見過ごされています。

正しいダイエット方法は「食べる量は減らさずに消化エネルギーを多く使うものをメインに食べながら摂取カロリーを減らし、長時間の運動は行わず日常生活で消費するカロリーが増えるような筋肉を鍛えていく」になります。

 

その他にも、まぁとにかく人間と関わる事が苦手だった私は(今も得意ではないけど)人間についての理論を片っ端から勉強しました。実際これは簡単な事です。人間の言動はアイコンみたいなもので、人間は誰かの言動を元に意味を受け取り、その意味を持ってコミュニケーションを行うのですから、言動パターンを丸暗記してしまえば問題ありません。多分、AIも同じような学習をしているはず。

 

例えば、「身を乗り出して話を聞く」という行動は「あなたの話に興味があります」というメッセージを伝えてくれます。普通の人は「興味があるときに自然と身を乗り出す」という性質があるそうなのですが、それでは全然興味がないときには「うわ、こいつ全く興味持ってねーな」と思われてしまって困りますよね。そんなとき、この理論を知っていればさっと身を乗り出して話を聞くだけで万事解決! 理論万歳の瞬間です。

「興味を示す」ための言動は他にもたくさんあります。うなづく、相槌を入れる、おうむ返しをする、質問を挟む、適度に話の内容をまとめる、などなど。これらのアクションを網羅するだけで相手に「この人話しやすい!」「話を聞いてくれて嬉しい」と好感を持ってもらえるならお安い御用ですよね。

 

理論は現実から作られているものなので、とても信頼できます。ただもちろん、理論は「基本」なので、個人差や例外があります。世の中には「興味を示す事を嫌悪する人」や、「そもそも他人の言動を受け取ってコミュニケーションを取ろうとしない人」もいます。そういう人は外部からの働きかけではもうどうにもできないところまで来ている事が多いので、触らぬ神に祟りなしです。

なお、お互いがコミュニケーションの基礎理論を理解している場合、めちゃくちゃ話しやすくて感動を覚える事があります。楽しい時間っていうのはそういう、各々の努力の積み重ねによって得られるものです。

 

これまでの様々な経験では、理論に基づいていない出来事なんてありませんでした。個体差と例外はあるにせよ、基本的には理論通りでやってこれたのです。

 

なぜ育児だけ理論が通用しないのか

 

さて、ではなぜ「育児に理論は通用しない」のでしょうか。赤子が小さくてわけのわからない生き物だから? 知能が未発達で言葉が話せないから? 

「個人差がある」「その子の性格による」というのはもちろんよく分かります。でも、基本的な理論くらいは流石に存在するのでは……? 

 

ジーナ式には、乳児に関するいくつかの基本的な理論が記載されていました。

  • 生まれてすぐは1時間起きていたら限界
  • 一度に生産される母乳の最後の方の乳は脂肪分が多く腹持ちが良い
  • 寝るときは真っ暗にする

1時間起きていると体力の限界という事なので、限界になる前に寝かしつけてあげなければ機嫌が悪くなる。大人も徹夜続きで限界がくるとまじでイライラしますからね、納得です。

腹持ちの良い最後の乳を呑ませられれば授乳間隔が定まる。これも、大人で当てはめると野菜や炭水化物は消化が早いからすぐにお腹がすくけれど、タンパク質をきちんととれば腹持ちするというのと似ています。

真っ暗だとしっかり眠れるというのは人類共通ですね、大人も良質な睡眠のためには真っ暗な空間が必要なので。

 

生まれたての赤子は人間としての性質を発芽させる前に、まずはヒト科人間としての動物的性質をあらわにするのでは、と思っているのですがどうなんでしょうか。もちろん個体差はあると思いますが、動物的性質に例外ってあんまりないと思うんですよね。病気とか、障害とか、そういう特例でもない限りは。

個体としてはちょっと変わっている私も、妊娠したときには基礎体温がきっちり上がったままになりましたし、腹の赤子は週数どおり順調に成長しているため、動物的性質は理論通りになっています。

 

めちゃくちゃ気になります。

本当に、育児には理論が通用しないのか?! 

 

産んだらそんな事を考える余裕も無くなるのかもしれませんし、すでに子供を育てているお母さんがたからすれば「そうそう初めはそう思うのよね。でも、甘いわ。」「ハッ、笑止。このあと地獄を見るがいいわ。」と思われていると思います。

 

でも、めちゃくちゃ気になるんです。一般的な理論が通じないのだとしたら、一体赤子はどんな理論に基づいて生きているのか? まだまだ他に、隠された理論があるのか? 

子供が生まれたらいろんな事を試してみたい……でも何にも試せなくて私一人ボロボロになっているかもしれない……。

 

「育児に理論は通用しないよ。その子の個性があるからね。」の秘密、なんとかして探ってみたいと思います。