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Try Something New

この世界の秘密を見つけ出すために、どんなことでもやってみて、いろんなことを考えます。

100均コレクションケースでNゲージのジオラマを作ろう

広い場所でコレクションを広げて遊べたら…せめて、飾ることができたら、そう願う方は多いのではないでしょうか。家はあっても、それを飾るための専用スペースは中々手に入れることができないのが所帯を持ったコレクターのつらいところですね。どうもこんにちは、うたこの夫です。今日は趣向を変えて模型趣味のお話です。

Nゲージとの出会い ~ジオラマを作りたい~

ある時父親が、突然鉄道模型(Nゲージ)のセットを買ってきました。

トミックスの「90112 ベーシックセット エクセレントⅡ」。この名前は今でも忘れません。私の鉄道模型の原点です。

待避線付きのレール、島式ホーム、駅舎、パワーパック、そしてEF66と24系25型金帯のセットです。当時、私はおろか兄すらもこの対象年齢には遠く及びませんので、父親と一緒に組み立て、走らせて遊んでいました。

自由自在なスピードコントロール、光り輝く前照灯、細部まで表現されたディテール。

自分のプラレールとの違いに衝撃を受けました。床にほっぺたをつけながらプラットホームをのぞき込み、通過するブルートレインを眺めては、兄と一緒に「リアルですなー」と喜んでいました。

次に転機が訪れたのは、その年の冬です。兄弟してクリスマスプレゼントに鉄道模型が欲しいと言ったところ、それならと祖父が鉄道模型のカタログを買い与えてくれました。私がもらったのはKATOのカタログ。表紙はE1系新幹線でした。

ページを開くと、車両だけではなく建物や線路、そしてジオラマづくりの用品までありました。中でも一番の惹かれたのは、写真です。ジオラマの中を走る鉄道模型の写真です。

あるページでは昼の都市の高架を、あるページでは夕方の田園を、あるページでは真夜中の駅を、いろいろな列車が走っていたり並んでいたりする写真です。

「いつか自分の鉄道模型を自分の作った景色で走らせたいなあ」と思わせるには十分な魅力がありました。

鉄道模型ジオラマの種類

カタログを読んで、鉄道模型のジオラマには以下の方法があることがわかりました。

お座敷レイアウト

その名の通り、床に線路を敷いて広げる方法です。一通り遊んだら片づけます。

  • メリット:部屋を圧迫しない、気分に応じた線路の展開ができる、維持管理が楽、ジオラマにかけるお金が少なくて済む
  • デメリット:ジオラマの完成度が低くなりがち、展開・撤収が大変

固定式レイアウト

大きな板に線路を打ち付けて、固定してしまうものです。

  • メリット:完全に満足できるまで完成度を追求できる
  • デメリット:部屋を圧迫する、ホコリ対策が難しい、線路の配置を変えられない、費用がかかる

セクションレイアウト

小さな板ごとに小さなジオラマを作り、それらをつなげてぐるりと一周させるもの

  • メリット:セクションごとにシーンを変えて製作できる、気分に応じた線路の展開がしやすい、収納場所さえあれば保管も簡単
  • デメリット:スライドレールが必要になることが多いので線路代が高くつく、規格を合わせるのが大変

若き日々の構想

Nゲージと出会ったあの日から数年が経ちました。車両も線路も徐々に増え、いつからか親の監視もなくなり、自分で独占するようになっていました。

初めてジオラマ製作に手を付けたのは中学生の時。ある程度の知識も身に付け、ちょっとした改造なら難なくできるようになった頃です。

部屋の模様替えをすると、1畳程度のスペースが空きました。この1畳分スペースに固定式レイアウトを作ろうと計画しました。

いざ板を購入し、線路を敷いてイメージを膨らませてみると……「やっぱり長編成列車を走らせるには物足りないよなあ」

1畳程度のジオラマでは、ホームに停められる列車は5両程度が限界です。当時すでに489系や221系といった12両編成の模型も所有していたので、これはもったいない。せっかく買った板ももったいないですが、この計画はこれで終了。

100均のコレクションケースで小さな世界が作れる!

高校を卒業して同好会の大ジオラマで鉄道模型を走らせることがなくなっても、習性というのは恐ろしいもので、鉄道模型の所有数はじわりじわりと増え続けます。

車両は増えても走らせることはない。このもったいない状況をどうにかしようと考えていた日々、100円ショップであるものを見つけました。コレクションケースです。

サイズは、幅およそ15cmから35cm、奥行きおよそ14cm、高さおよそ13cm。なんということでしょう。Nゲージ車両なら2両は満足に並べられます。

「そうか、走らせなくても、1シーンを切り出せばそれで十分なジオラマだな」

お気に入りの車両を並べて飾る、気持ちが変わったら別の車両に変える。もとからケースだからホコリ対策は一切無用。面積が極めて小さいので費用面も安心。集中が続かない自分もやり切れそう。

コレクションケースには、ひな壇つきのもの、フラットなもの、長いもの短いもの、いろんな種類がありましたので、いろんなお店を巡って何種類か購入しました。

ケースと一緒に準備するといいもの

初めてジオラマを作るとき、どんなものを用意すればいいのか全く分かりませんよね。

カタログを見て素材を揃えようとすると、結構な金額になり、そして必ず余ります。そこで私が見つけたのは、DDF(ジオラマディスプレイファクトリー)のST-002N 素材ツールセットWです。

*現在は品切れのようです。

たまたまよく行く店にあったから、というだけですが、草木の表現に欠かせない3色のフォーリッジクラスターや茶色のバラスト、水の表現のグロスメディウム、小石が入っています。再生産してくれないだろうか…。

5つジオラマを作った今も、まだまだ残っています。その他の柱やトンネルポータルなどはその都度購入したり、手持ちの素材で合わせたりしました。

100均コレクションケースで作るジオラマ

実際に作ったジオラマをご紹介します。まだまだ若輩者ですが…。

第1作:単線トンネル

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初めてのジオラマです。ひな壇付きのケースで製作しました。

1段目は車道、2段目に線路、3段目は崖というように使い分けました。山の中、川沿いを走る路線にありがちな光景をイメージしています。

車両は1両だけ置けます。奥に向かって高くなっていき、一番奥には山の写真を貼って背景にしています。

第2作:留置線の末端

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細長いケースで製作しました。

線路を2本平行に置き、それぞれに自作の車止めを付けました。奥と手前の車止めの位置を微妙にずらし、奥行き感を出してみました。

車両は奥と手前、それぞれ1両ずつ置くことができます。

第3作:交換駅

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横長ワイドのケースで製作しました。

2本の線路を挟む対抗式ホームと跨線橋が主役です。真鍮線とシール印刷で停止位置目標などを作りました。ある事情から完成を急ぐことになり、看板や待合室など手を加えたかった部分が未完成のまま取り付けられているのが残念です。

車両は奥と手前、それぞれ2両ずつ置くことができます。

第4作:高原列車

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20分でそれらしい雰囲気を……ということで印刷と芝生シートで作ったお手軽ジオラマです。正方形に近いケースを使っています。

車両は1両だけ置けますが、長さがあるものは入り切りません。また、JRの車両もどうも似合いません。

第5作:本線と留置線

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第3作のケースよりも幅が短いケースで製作しました。

5本の線路を斜めに配置しました。左3本の線路はグレーのバラストで新しい雰囲気を、右3本は茶色のバラストと強いウェザリングで古い雰囲気を出しました。

中3本の線路にそれぞれ1両ずつ置くことができますが、外国型や新幹線車両といった長さがあるものは中央にしか置くことができません。

コレクションケースジオラマのよさ

コンパクトであること

全てがこれにつきます。面積が小さいから、材料も少なくて済むし、どこまでも細部にこだわれる。体積が小さいから、どこにでも置いて飾れる。

ケースであること

当然ですがアクリルのカバーがついています。これをかぶせればホコリ対策は万全です。時折ケース上部のホコリを拭いてあげるだけ。

走らせないからできること

鉄道模型は走らせるために実際よりもオーバースケールになっていることが多々あります。例えば線路の間隔は実物よりも広くなっていて実感的ではありません。しかし走らせないのであれば間隔を詰めてより本物に近づけることができます。

コレクションケースジオラマの欠点

編成を見られない

せっかく揃えた編成。一挙に並べて悦に入りたいですよね。しかしコレクションケースはそれができません。基本は先頭車両のみ、よくて2両目まで。ここは考え方を変えて、量で足りない点は質で補いましょう。車両のほうにもより実感的に手を加えて飾ると、Nゲージでも見栄えします。

走らない

カーブに差し掛かって編成がうねる。駅を通過していく。テールライトが流れていく。一連の動作を見ていたいというのであれば、致命的ともいえる欠点です。ここはすっぱりあきらめる他ありません。

制約が強い

幅も高さも制限があります。ビルを建てることや、大きな駅を組み込むことができません。ここは逆にアイディアの出しどころ。場面をどう切り取るかで見えない奥行きを表現しましょう。背景を貼るのも有効です。

まとめ

コレクションケースのジオラマができてから、手持ち車両を展示する楽しさに目覚めました。今週は〇〇線のイメージ、来週は△△線……といったように。誰に見てもらうってわけではないんですが、好きなものをいつでも見られる生活っていうのも悪くはないですよ。