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部屋さがしにも飽きた なんだか合わない営業マンの営業手法について考えてみた

こんにちは、もう3カ月くらい家探しをしているうたこです。しっくりくるおしゃれで綺麗で設備もばっちりな部屋を探しているのですが、全然みつかりません。条件が贅沢すぎることは分かっているのですが、難しいものですね。不動産屋さんにも2件ほど行ったのですが、どうしても営業担当の人との相性が悪すぎてうまくいきません。

なぜ、こんなにも嫌な気分で家を借りないといけないのだろうか? ということを一応営業経験もあるうたこがうなうなと考えてみました。

ふたつの営業手法

営業は大きく分けるとふたつの方法があります。ひとつは人の「Want(したい)」に訴えかける方法で、もうひとつは「Must(しなければならない)」に訴えかける方法です。

「Want(したい)」に訴えかける営業

これは簡単に言うとお客さんの気分を持ち上げて、やりたい! やってみよう! という能動的な気持ちで契約を取る手法です。お客さんが把握している「現状」を今よりもよくする方法を提案して、いい方向へ向かっていきましょう! と、一緒に夢を追うような感じで契約を取る方法です。

「Must(しなければならない)」に訴えかける営業

対してこちらは「今やらなければまずい」という危機感に訴えかける方法です。人間誰しも新しいことをやり始めるのは面倒で嫌なものですが、今やらないともっと状況が悪くなるということを伝えて契約を取る方法です。

「Want」営業

契約をとるまでの流れ

十分なアイスブレイクとヒアリングによる課題の抽出、解決策の提示など、時間をかけて行われます。課題解決型とも言えるかもしれません。色々と話をしているため、お客さんと営業マンの仲も良くなっている場合が多いです。営業側からすると「仲良くならないと能動的な受注は難しい」とも言えます。

「Want」営業の失敗例

ここでひとつ例をあげます。エステでの営業で、この能動的な路線に持ち込もうとする場合によくある営業トークです。

「これで今から頑張れば、夏には短いスカートも水着も余裕で着れますね! ○○さんは、どんな服が着たいですか? 」

体験エステに行ったことのある人はほぼ言われたことがあるセリフだと思うのですが、これは「将来像を共有する」ことによって営業マンとお客さんが契約への道を一緒に歩もうとする営業トークです。明るい、素敵な将来を想像させることで能動的に契約してもらおうというものです。

このトークで失敗する場合というのは、お客さんのその商品に対する本気度が全然足りていない時、ヒアリングした問題点がお客さんの実際の考えとずれている時です。私はこういうことを言われるといつも

「いやー、そこまで真剣に減らそうって考えてなかったし、私服にあんまり興味ないんだよなぁ・・・」

と思っていました。エステのおねえさんごめんなさい。

しかしながら、私がこのトークに乗れなかったのはエステのお姉さんが私のダイエットに対する温度感を読み違えたこと、将来の像が明確でない場合があるという想定がなかったこと、私のファッションセンスのなさを理解していなかったこと、などがあげられます。

「Want」営業の成功例

逆に、この営業手法が成功する時というのは、お客さんの課題が共有できていて、その解決策も見通しもたっていて、商品の説明も完了していて、料金面でも解決している、そしてお客さんに「やる気」がある時です。階段を上っていくようなイメージでとらえてもらえると分かりやすいかもしれません。

1商品の概要を知っている

2自分の課題を認識している

3商品を使えば課題を解決できることが分かっている

4費用も負担できる範囲である

5明るい見通しが立ってる! 契約しよう! 

1→5に向かって上がっていく感じです。この営業方法でうまくいくと何がいいかというと、お客さんも前向きな気持ちで契約してくれるのでクレームになることが少なかったり、やっぱりやめますということが少なかったりします。(多少はあるにしても)あと、お客さん側からしても自分を前向きな気持ちにしてくれた営業マンに感謝の気持ちを持つものなので、その後の関係も良好に続けられたりします。(もちろん状況が悪くなったらこの限りではないですが)

「Must」営業

契約をとるまでの流れ

アイスブレイクとヒアリングをしっかり行うのは、営業として「Want」営業の時と同様です。ですが、ここから先が全然違います。「このままではまずいですね」をベースとして、現状がいかに悪い状態かを説明し、この商品があればなんとか解決できますという流れにするのがこの手法です。

「Must」営業の失敗例

お客さんが「そこまで悪くねーわ!! 」と思った時。この営業方法だと下を見るしかないので、お客さんが今はそこまで悪くないし大丈夫と返してきた場合に将来もっと悪くなる可能性を示唆して商品に興味を持たせようとします。なので、将来の見通しもたっていて大丈夫だと思っているお客さんには全く響かないのです。よくあるトークはこちら。

「今はまだよくても、今後~~という状況になった時に○○を導入していないとこういった問題が発生する恐れがあり・・・」

長期的に使用するものだったり、経済的に影響を及ぼすような商品にはこういった文句も使われそうですね。私がエステで受けた営業トークはこれでした。

「今はお若いから基礎代謝もそこまで低くなくてなんとかなっているんですよ。これから年をとっていったら、まずは首に肉が付きますよ。そして背中、背中のお肉は思っているよりもとりにくですからね。今やらないと後悔することになりますよ。」

ほとんど脅しや。

私はこの営業手法がすごく嫌いなのでこういう時はとにかく逃げかえります。あとからすごーい嫌な気持ちになりますけどね。

「Must」営業の成功例

お客さんが、本当に今の状況をまずい!! と思っていて、これ以上の悪化を防ごうとあわてている時、ですかね。この場合、前向きな気持ちではありませんが「あの時助けてくれてありがとう(あれ以上悪くなるのを防いでくれて)」といった意味合いで感謝されることもあります。

もちろん、この「Must」営業で悪い商品を売りつけたとすると、「詐欺だ! 」と言って怒るお客さんもいるのではないかな? と思います。商品や、購入することへの納得感よりも焦燥感によって契約しているのでマイナスの気持ちになりやすいのではないかと思います。

ごり押し営業

そして、上記のふたつとはまた違う営業方法があります。これに関しては私が先日不動産屋さんで受けた営業について述べます。一見「Want」営業に見せかけた追いつめる手法、とでもいいましょう。

1.商品の概要を知っている

2.料金面で納得している

3.現物を確認する

4.はい、契約

まず、申込書を記入するまで現物はまったく見せてもらえませんでした。条件は確かにいいんですが、現物を見たいですといっても「内覧は確認程度のものですから」とピシャリと跳ねのけられてしまったのです。その他交渉も一切無理! の一点張り。ですが、確かに物件はお得っぽかったので料金にもなんとか心の中で折り合いをつけ、申込書を記入した上で内覧に行きました。

要は、「契約まで9割ほど完了している」でやっと商品の現物を見に行くことになったのです。ほとんど購入している状態で現物を見に行くと、人間にはどんな心理が働くと思いますか?

 

妥協

 

これです。私が内覧した時に思ったことはこちらです。

「家の周りが閑散としているな」→「まぁでも下町だしこんなもんだろ」

「景色はだいぶ悪いな」→「まぁでも下町だしこんなもんだろ」

「お風呂思ってたよりも狭いな」→「まぁでも入れないことはないな」

「部屋も意外と狭い」→「まぁでも東京ならこんなもんか」

「ドアの位置が使いずらいな、インテリアしづらそう」→「まぁ工夫するしかないか」

「トイレとドアの距離が近いな」→「まぁいけんこともないけど」

 

私は、内覧時、正直いって全く物件を気に入りませんでした。いいところだなぁってひとつも思わなかったのです。でも、それを全部自分の中で勝手に納得させる方向に思考が動いていました。

結局家族に止められてその契約はなしになったのですが・・・。やめますと伝えた時には「ご納得いただいていたはずではないんですか? 」とちょっとキレられました。危なかった。正直あの物件は契約してはいけない物件だったと思います。

ですが、営業の流れひとつで契約してしまいそうになっていたのです!! 

なんかよく分からないけどめちゃくちゃ追いつめられていました。あの営業マンはきっと仕事はできるし業績もいいんでしょうけれど、親切であるとは言えません。私はあの不動産を二度と利用しないだろうし、家探しにまじでびびる結果となりました。

営業なのは分かってる、でも気持ちよく契約したい

これに尽きます。仕事なのは分かってる、できる限り高く売りたいのも分かってる、でもせめて気持ちよく契約できるようにお互い努力できたら・・・いいな・・・。

ごり押し営業はもううんざりだ! という方にはチャットで物件提案を受けてコメントを返せるiettyがおすすめ。これなら営業の人もこわくないぞー! 私も提案受けてみましたけど、うん、大丈夫だった!w

ietty