金沢駅からはるばる、加賀温泉にやってきました。旅程の中に一つは旅館でまったりする時間を入れたい、と思うのは日本人だからなのでしょうか。
前回、同じメンバーで旅行した時には大変面白い宿に宿泊することになりましたので、今回も期待してしまいます。
▶箱根で一番やばい宿はこちら
たわらや
今回我々が訪れたのは、加賀温泉駅より車で20分ほどのところにある「たわらや」です。
創業八百年、三十五代伝承という歴史ある旅館で、名勝・鶴仙渓の中心にあるため窓からの眺めは絶景です。
天然温泉100%、源泉かけながしの広いお風呂が自慢の宿です。
「たわらや」という名前の由来は、昔々、温泉に入りに来た近隣の農民たちがお金の代わりにたわらを担いで持ってきては支払ったことから。
玄関前にはたくさんのたわらが積まれていたそうです。
送迎バスの男性が割りと天然かましている方で、私達が今晩の料理にのど黒を楽しみにしているにも関わらず「夏は魚は美味しくないですよ」と言うので「え、じゃあ今日の晩ごはんは美味しくないんですか?」と聞いたところ「自分は旅館の料理を食べたことがないので分かりません」と返すという、なんとも不安を感じさせる人でした。
これは、箱根の奇跡再来か…?! と思ったのですが、その後は至極順調でした。
でも、旅館で働いているんだからせめて自分のところの料理くらい一度は食べて、お客さんにいいところを勧められたほうがいいんじゃないかなぁ…。
窓から見える緑が大変美しいお部屋に案内されました。さっそくお風呂に入って、部屋でだらだらのんびりします。
お部屋付きの中居さんはのぶこさんという方で、のぶこさんが運んできたお醤油差しには「の」と書いてありました。よく見ると、お料理を運ぶカートにも「の」と。
自分の担当範囲は自分でちゃんと管理するっていうことでしょうか。それにしても、マジックペンで直接書いているあたりがなんとも…w
晩ごはん
お風呂上がり、選べる浴衣で色とりどりに着飾っていよいよ晩ごはんです!!
「たわらや」のある山中温泉は、日本海の橋立漁港まで車で30分ほどのところにあるため、新鮮な日本海の海の幸を楽しむことができます。
お刺身や小鉢、見た目もキレイだし、味ももちろん美味しい!!!
送迎の男性がとんでもないことをいうので心配していましたが、しっかり美味しかったです。
その他にもお料理が色々。
旅館の晩ごはんというとお腹いっぱいになりすぎて辛いことがありますが、こちらは絶妙な加減でした。
錦織選手の大好物、ということで一気に有名になったのど黒の姿焼きです。ほっくりやわらかな身が美味しい!!
お肉料理は山中温泉の源泉で蒸して頂きました。
金沢駅で調達しておいた地酒と共に、箸を進めます。
天ぷらと茶碗蒸し!
エビにはいろんな色のサクサクがついていました。
ご飯もお吸い物も、全部美味しかったです。ご飯はさすがにおひつ全部は食べきれず…
夜は窓際でお酒を飲みながら色々と語り合ったりなんだりしちゃったりして、いつまでもこんな時間を大切にしたいなと思いました。
朝ごはん
朝から元気いっぱいののぶこさんの給仕で、朝ごはんです。
夜にもしっかり食べているのですが、美味しそうな食事を前にするとお腹が空いてくるので不思議です。
干物と蒸し野菜、どれも「あかん、米がすすむ」ものばかりです。
美味しいなぁ…。
いいなぁ…幸せだなぁ…。
前回がとんでもない旅館だったことから、なんだかこちらが大変安定した旅館であるように感じました。
さすがは創業800年の歴史を持つ旅館です。建物はもちろん古びていますが、清潔で、中居さんは可愛らしい愛嬌のある方で、楽しかったです。